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本という心の薬―「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)を読んで―

ここ数か月。

ずっと思い悩んでいることがあって、それで心がぼろぼろになりかかっていた。

それは誰しもがいつしか経験する失恋というやつで、それでぼろぼろになっている自分がいました。

私はもっと過去にも失恋でぼろぼろになっていて、さらに相手に迷惑をかけていて、本当に申し訳のないことをしました。

そして今回も別れた後、迷惑を周囲含めかけてしまっている状態でした。

 

これではよくないと、周囲に勧められた引っ越しのため、今日は昼から引っ越そうと思う場所を散策し、夕方に不動産屋に入って、物件をいくつか見せていただきました。

予算内で少し気に入ったところもありましたが、焦ってはよくないと思い、もう少し探していただいて、来月またお伺いするお話しになりました。

ちょっと、自信がついて、久しぶりに大きな本屋さんに行き、自分へのご褒美として、本でも買おうかと探していると、目に留まった本がありました。

「ストーカー」は何を考えているか

 

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

 

 

その場で、これだと叫びそうになりました。自分は今何を考えてしまっているか、自分がどんなことをしでかしそうになっているか、知らなくちゃいけないと思い、すぐに買いました。

そこに書かれていることは、この何年間も何年間も思い悩んでいることへのヒントでした。

ストーカーの心理状態として以下に自分なりに消化したものを列挙します(間違った解釈があるかもしれません。実際は読んでみてください)。

被害者感情が強い

相手が不当なことをしているという猜疑心が強い。交際中から別れてまで、相手から納得のいく回答をもとめ、また、大概は謝罪を求めている。

・自身の成長ではなく、「素晴らしいひと」と付き合うことで、世間並みになったという感情を持つ

自分に持っていないものをもつ恋人を手に入れることで、あたかもその満たされない成功が、ついに満たされたかのように錯覚してしまう

・相手が理不尽なことをしていると考える

別れるという当然の自由を理解できない

 

これらの認知のゆがみ、問題に対して、著者は様々な加害者、被害者とのカウンセリングを通じた事例を交えつつ、どう解決していったか、または稀な例として悲劇が起きてしまったかを述べていきます。

とくに加害者について必要なのは、自身がどういう答えを求めているのか理解することと、相手には自由があって、それを侵害してはいけない、別れるということも自由なのであるということを徹底して理解することだということです。

これは普通の人にとっては、当たり前のことだと思いますが、ストーカーの心理に陥っている加害者は、自分は被害者で、別れは不当で、謝罪なり復縁が欲しい一心だからわからなくなってしまうのです。

だからこそ、自分が今どういう感情で、その感情は自分だけの話であり、自分の感情をコントロールするすべを、カウンセリングを通じて見出していくというものでした。

自分は謝ってほしいけれど、実は相手は不当ではない、向こうはもう連絡を取りたくないということを。

だからこそ、謝ってくれるかもしれない、または恐怖を感じていて、もう謝ることも怖くてできない相手がいるということを理解する。

自分がほしいのは謝罪ではなくて、成功する自分だったり、成功しなくても、たとえ交際相手がいなくても生きている自分だと気が付くことで、ストーカー体質を改善していくことが書かれています。

自身の不全感を、相手で埋めるのでなく、コントロールしていくこのことの重要性を本当に理解しました。

本当に相手や周囲には申し訳ないこと、そして自分自身こそが理不尽だったのだと、この本のおかげで理解できました。

本当に、申し訳なく思っています。

そして、たとえ成功していなくとも、自身を成長はさせられるし、そうやって自分を抱えて生きていくことができるんだと。

 

この本を今日読んで、穏やかに、そして、コントロールする方法を少し学べました。

この本には、自身のコントロールには終わりがないことが暗示されています。

でもこうやってこういう本に出合えていけば、コントロールを続けられると思いました。

僕のように同じ悩みを抱えている方にどうしても読んでもらいたいと思い、書きました。ぜひ一度読んでみてください。

あとこれはストーカーでなくとも、ひととの別れ方の教科書だと思いました。

ぜひ人と別れることにお悩みのかたも読んでみてほしいと思いました。